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騒音トラブルと受忍限度

今回はマンションの騒音問題について少し書いてみようと思います。

マンションの騒音問題は無くなる事はありません。マンションの住人の方々からも様々な

悲鳴が聞こえてくる事があります。

例えば隣や上の階の住人で特に子供の泣き声やバタバタと走り回る音がうるさいと感じる人もいたり

掃除機の音が騒音と感じる人もいます。またテレビやピアノの音が響いてくるといった苦情やペットの泣き声で

眠れないという苦情など住民によって様々です。人によってはドアの開閉音がうるさいと感じたり隣室の冷蔵庫の

音が騒音と感じる人さえいます。

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また単純に騒音が原因で発生する苦情だけではなく住民間の生活時間帯の違いやマンションの構造問題(例えば

元々の建物の構造や隣室との壁の厚さや上下階の床の種類など)・また普段からの住民同士のコミュニケーション

不足や人による騒音の受け止め方の違い(神経質な方など)が原因としても挙げられます。

また一度騒音を気になりだすとなかなかそれを気持ちから払拭できないのが心理的にも難しい部分でもあると

思います。またそこから深刻な住民同士のトラブルに発展してしまう事も少なくありません。

騒音が我慢できない場合、最初に取るアクションとしては管理人に注意をしてもらったり管理会社に注意をして

もらったり手紙を通知してもらう、という事が一般的かと思いますし、常識的な感覚の持ち主であればそれ以降

騒音を出さないように配慮するはずです。しかしその注意を受け入れず争いがエスカレートした場合、訴訟にまで

発展してしまったケースもあります。その時に争点の鍵の1つとなるのが「受忍限度」というものです。

受忍限度について幾つか挙げてみます。

受忍限度とは

受忍限度とは生活上の騒音や振動から及ぶ被害の程度が社会通念上がまんできるとされる範囲の事を言います。

つまりこの限度内であれば損害賠償請求や差し止めが成立しない事が多いかと思います。

騒音の基準

騒音の大きさというのは騒音レベルが用いられます。騒音レベルの単位はdB(デジベル)で表されます。

昔はホンという単位が用いられてましたが現在では使用される事は少なくなっています。

この騒音の基準と受忍限度を照らし合わせる事が必要になってきますが例えば神奈川県の「騒音・振動の適用地

域・規制基準」ではどれくらいの騒音レベルであれば受忍限度を超える騒音かという事が定められています。

この基準はdB単位で表されておりまた用途地域と時間帯によって騒音の規正基準が異なるように定められています。

例えば一般的な第1種住居地域であれば午前8時から午後6時までが50dB、午前6時から午前8時までが45dB、

午後11時から午前6時までが40dBといったように各々の基準が異なります。この各基準数値を超えると

受忍限度を超えていると認められる場合があるという事になり当然夜中の時間帯のほうが基準は低く設定されて

います。つまりこの基準値以上の騒音が出ていると普通に生活していく事が困難であったり不都合が生じる可能性

があるという事が言えると思います。

自分で大まかに騒音レベルを計る事も可能です。例えば測定器などを購入して自分で測定してみるという方法です。

目安としては120dBくらいまで測定できる測定器が良いかなとも思います。また訴訟などの後々の事を考えている

場合にはUSBケーブル等でパソコンに接続・保存できる測定器が適していると思います。また市役所などによっては

無料で貸し出しを行っている所もあるようです。

騒音トラブルで裁判になった場合の3つの争点

もし話合いや管理会社に相談してみても解決せず裁判にまで発展してしまった場合はどうでしょうか。実際に

この騒音トラブルで訴訟になったケースも幾つもあります。このような裁判になった際に争点となりえる事項を

3つほど挙げてみます。

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1:騒音が日常的なものかどうか

過去の裁判によると日常的に騒音が発生しているかどうかも判断の要素に入っているように思います。

例えば夕方から深夜の時間帯までに毎日継続して騒音が発生しているとか、昼の決まった時間帯に日常的に

どのような騒音がする、というような事です。この際にはどの時間帯にどのような騒音が聞こえるのか記録を取る事

が大切ですし、測定器を利用してどのくらいのボリュームの騒音が日常的に発生しているのかという事を毎日、

日記のように記録しておく事が後々の証拠となる場合があります。

2:受忍限度を超えているか

この受忍限度を超えているかという事も裁判の大きな争点になります。自分で測定器などで計測する場合には

先で書いたような受忍限度の基準を当てはめてみてどのくらいの騒音なのかという事や受忍限度を超えた騒音が

どのくらい続いているのかという点等を計測して記録を残しておく事も大事だと思います。地域によっても

異なりますが基準表を見ると昼間の時間帯であれば50~55dB、夜間や深夜帯であれば40~45dBを超えている

場合には受忍限度を超えている可能性があるという事が言えるかと思います。

3:騒音により精神的苦痛を患っているか

また騒音により被害者がどのような精神的な苦痛を患っているかという点も考慮されるかと思われます。

例えば頭痛や睡眠妨害・精神障害・難聴・集中力の低下・ストレスやストレスによる体調不良など騒音によって

自分が味わった苦痛を証明する事が必要になってきます。場合によっては診断書や通院記録なども必要になってくる

と思われます。

またいくら精神的に苦痛を受けたとはいっても元々の建物自体の遮音性に問題がある場合もあります。

例えば築年数が古いアパート等では遮音性が低いものもありますし、一般的には木造よりもRCやSRCのほうが

遮音性は優れているという面もあります。あくまでその発生源である騒音の大きさと建物の遮音性というものを

両方加味して判断がなされる事も忘れてはいけない点だと思います。

 

騒音問題や受忍限度について幾つか書いてみました。このような裁判になるケースは稀ですが騒音問題というのは

おそらく集合住宅に住んだ事のある人にとっては一度は経験した人も多いのではないでしょうか。

今後の良好な住環境を築いていくためにもまずは話合いで解決を目指し、お互いの気持ちを配慮しあえるような

良好な生活空間を確保していきたいものですね。

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