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[船橋 賃貸] 立退料の相場

今回は賃貸の立退料について少し書いてみようと思います。

例えば借主さん宛に「借主(あなた)と契約した賃貸借契約につき、建物の老朽化のため安全を保障できない理由

等の事情から平成○年○月○日をもって契約を解除させて頂きたく通知致します。上記期日までに退去をして頂け

ますよう宜しくお願い致します」といった文面の通知が届いたら、あなたならどう行動するでしょうか。

ある程度先の事とは言っても、突然の事に慌ててしまう方も少なくないと思います。

その際の「立ち退き料」というのは文字通りその部屋を借主さんに退去してもらう為に大家さんが支払うお金です。

理由によっては立ち退き料なしで退去してもらいたいという大家さんもいますし、借主さんが納得する立ち退き料を

提示する大家さんもいます。

立ち退き料の正当事由やその相場について幾つか挙げてみます。

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立ち退きが必要になった大家さん側の事情

まず大家さんが借主さんにその部屋を立ち退いてほしい事情の幾つか考えられる事を挙げてみます。

①自己居住のための立ち退き:大家さん自身がその建物に居住する事を目的に借主さんに立ち退きを希望している

場合です。また大家さんの家族も居住させる目的などのケースもあります。

②老朽化による建物の建て替えの為の立ち退き:その建物が老朽化により古くなった為、建て替えの為に借主さんに

立ち退きを希望している場合です。

③生活資金確保の為の立ち退き:大家さんの生活資金が困難になった時や自己資金が必要な時に、借主さんに

立ち退きを希望している場合です。

④資産価値を高める為の立ち退き:古くなった建物を現代風のリノベーション物件やデザイナーズ物件などに

立て替え、建物としての資産価値を高める為の立ち退きを希望している場合です。

⑤家賃滞納者が入居している為の立ち退き:その建物内に家賃を長期間滞納している入居者がいる為に、立ち退きを

希望している場合です。

⑥都市再開発計画等の為の立ち退き:再開発計画が進められる為に、その対象地域の建物の入居者に立ち退きを

希望している場合です。

⑦営業用店舗が必要になった場合の立ち退き:大家さんが事業拡大などの為に、他に営業用の店舗が必要になった

場合に立ち退きを希望している場合です。

以上のように大家さんが借主さんに立ち退きを求めてくる場合には、様々な事情があります。

立ち退きの為の正当事由

正当事由とは大家さんが借主さんとの賃貸借契約を終了させようとする為のその理由の事です。

期間の定めのある契約の場合には契約期間終了前の1年前から6か月前までの間に大家さんは借主さんに対して

更新を拒絶する旨の通知をしなければいけません。

また期間の定めのない契約の場合には大家さんはいつでも解約の申し入れができますが、その場合でも解約と

なるのは6か月後になります。いずれにしても立ち退きには正当事由が必要になります。

では正当事由と認められるにはどのような事情が考慮されるか、という点ですが大まかには以下の点になります。

①貸主、借主がその借地、建物を必要とする事情

②借地、建物の賃貸借に関する従前の経過(入居中の状況や家賃の支払い状況など)

③借地、建物の利用状況

④賃貸人が明け渡しの条件として借主に対して財産上の給付をする旨の申し出をした場合のその申し出(主に

立ち退き料や代替の建物や土地の提供がこれにあたります)

⑤借主の信頼関係を損なうような契約違反行為(家賃を支払わない、契約時と違う用途で建物や土地を利用して

いる等)

以上のような事情を総合的に考慮し、立ち退きの正当性が判断されます。

特に①は正当事由として認められるか否かの判断の上で重要なポイントです。

借地借家法というのは主に借主さんを保護する目的の比重が強いため、大家さんがこの正当事由を立証する事は

簡単な事ではありません。例えば建物の老朽化が立ち退きの理由としても、築20~30年くらいではなかなか

正当事由として認められる可能性は低いです。特に大家さん側の自己都合での立ち退きというのは認められにくい

でしょう。また立退料の提供というのは正当事由が認められる上での補完的な役割がありますが、もちろん立退料を

提供したからといって必ずしも正当事由として認められるわけではありません。あくまで大家さんが借主さんに

立ち退きを求めるだけの主張・立証が裁判所に対して必要になります。

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 立退料の相場

では立退料の相場についてですが、申し訳ありませんがこの立退料の相場にはいくらといった決まりはありません。

お互いの話合いや立ち退きの必要性などによって千差万別です。

強いて言えば一般的には家賃の6か月分~1年分になるケースが多いかなとも思います。

しかし立ち退いて欲しいというのはあくまで大家さんの都合かと思いますので借主さんとしては金額の根拠を

明確にし、自分のペースで交渉を進めていく事がベターかと思います。

立ち退き料が決まる要素として幾つか挙げてみます。

敷金・保証金:敷金は退去の際に原状回復義務を果たし、残りの金額は借主さんに支払われるのが一般的です。

しかしその建物を引き続き誰かが使用するのであれば別ですが、その建物を取り壊す場合は原状回復の必要性が

ありません。その点も考慮し交渉したい所です。また現在のお部屋の敷金だけではなく引っ越す先の新居の敷金

も必要になりますのでその部分も交渉内容に含めておく事も一手かと思います。

礼金:引っ越し先の新居で礼金が必要な場合は礼金も考慮しておく事になります。

更新料:通常2年更新の物件も多いと思いますので、期間中に退去する場合にはいくらかの更新料の返還を

考慮しても良いかと思われます。また引っ越し先の新居での礼金が発生する場合もあります。

引越し費用:引っ越すには引っ越し業者を利用しなければいけませんので、その代金も必要になってきます。

中には自力で引っ越し作業をする人もいるかもしれませんが、それを立退料に含めるか含めないかは個人の

判断だと思います。

迷惑料:引っ越しをするとなればその慣れ親しんだ地域を離れなければいけませんし、引っ越し作業や住民票移転

や電気ガス水道などの各種移転作業も必要になります。家族や友人や会社などへ引っ越しの通知もしなければなりま

せん。その為、その分を迷惑料として請求するケースもあります。

以上立ち退き料の計算に考慮される項目について幾つか書いてみました。

いずれにしてもおおまかな金額提示ではなく、具体的にどの部分にいくらの金額がかかるといった根拠を明確にして

大家さんに提示する事が大切だと思います。いくら大家さんの事情で立ち退きをするにしても、法外な根拠もない

金額では大家さんも納得できない事が多いのが実情です。

定期借家契約と立ち退き料

定期借家契約というのは賃貸借契約期間が満了する事によってその後の更新もなく契約が終了するものです。

その為借主さんとしてもその期間が終了すればお部屋を退去する事になり、当然正当事由や立ち退き料なども

発生しません。その為、大家さんとしては期間限定でお部屋を貸したい場合などにこの契約形態が利用されます。

しかし期間1年以上の定期借家契約の場合には期間満了の1年前から6か月前までの間に、借主さんに期間満了に

より契約が終了する旨の通知をしなければいけない事になっています。大家さんがこれを忘れてしまった場合には、

大家さんは借主さんに対し通知した日から6か月間は賃貸借の終了を主張する事ができない事になっています。

ちなみに期間1年未満の契約の場合には期間の満了により契約はそのまま終了となります。

 

立ち退きの事情や立退料の相場を幾つか書いてみました。大家さん側にも立ち退きを希望する理由は色々と

あるでしょうし、借主さんとしても立ち退きをするには不便な面もあると思います。

話合いによって解決する事が殆どだと思いますが、今まで住み続けてきたお部屋ですからお互いに話し合い、

場合によってはお互いに妥協点を見つけ、円満な解決を目指したいところですね。

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