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店舗物件について注意するべき事

店舗用物件について幾つか書いてみようと思います。

起業する時に特に神経を使うのは立地、店舗選びではないでしょうか。

立地が集客を左右するといっても言い過ぎではないと思います。

逆にここを間違えばどんなに事業プランが良くてもどんなに商品や食材が良くてもどんなに良い人材が揃っていても

失敗する可能性すらあります。

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坪数と賃料

広さと賃料についてですが、もちろん起業する業種にもよりますが一般的な事務所や店舗仕様であれば1人に

つき3坪くらいが平均かなと思います。広すぎても賃料が高くつきますし、狭くてもスペースに融通が利きづらく

また従業員を増員する場合にも不便です。

また賃料についてですが売上から賃料を算出する場合はこれも業種にもよりますが売り上げの10~20%

くらいが目安なのかなと思います。賃料は当然、毎月支払うものですから常に重く伸しかかってきます。

不動産業のように調達コストもなければ在庫も抱えない業種であれば賃料をもう少し検討してもいいかも

しれませんが、賃料は固定費の中でも重要な部分です。慎重に選びましょう。

居抜き物件

居抜きとは普段不動産業に興味のない方はご存じない方もいるかもしれませんが、前のテナントが残した

設備や内装などがそのまま残されており、入居希望のテナントがそれをそのまま(もしくは一部)使える

物件の事です。逆に原状回復されて空っぽの状態の物件をスケルトンと言います。スケルトンであれば

当然内装や設備を自分で揃えなければなりません。

通常、閉店すると決めてから3~6か月の解約期間があり、その期間内に造作(設備や内装)の買い手が

見つからなければ出ていくテナントは原状回復(スケルトン)にして戻さなければいけません。

例えば前テナントがラーメン屋で自分もラーメン屋の開業を希望するのであれば、居抜き物件が候補に

上がる事もあると思います。新たに借りる側の希望する条件がその前テナントに揃っていれば居抜きは絶好の

物件になる事があります。

居抜き物件のメリット・デメリット

では居抜きのメリットを幾つか挙げてみます。

内装が出来上がっている:スケルトンから自分で考え内装を作り上げるとすると、設備がさほど複雑でない店舗で

坪単価15~20万円(雑貨屋さん、クリーニング屋さん、一般オフィスなど)かかると言われています。

また複雑な店舗であれば坪単価30~50万円(飲食・バー・医者など)かかるかと思います。そう考えると

内装が既に出来上がっているという事は初期投資の上でもかなり有利になります。

厨房機器の購入費を抑えることができる:厨房機器も数万~数十万、中古ならまだしも新品で揃えるとすれば

かなりの費用がかかります。前テナントの残した設備や厨房機器がそのまま使えれば費用を抑えられます。

近隣の住人の認知度が高い:前のテナントが例えば飲食店であれば、またこの場所に飲食店ができている、という

点から集客に繋げやすい可能性が出てきます。しかし前テナントが飲食で事業失敗したのであれば、逆にその

イメージを引きづる可能性も考えられ、なぜ前テナントが失敗したのかを考える必要が出てきます。

他に資本投下できる:これは当然といえばそうですが、居抜きにより初期投資が低く抑えられれば他の部分に

投資できるようになります。

開業までの期間が早い:居抜き物件であれば内装もほとんど必要ない場合もあり、設備も揃っていればスケルトン

状態からと比べて早く開業に結び付ける事ができます。

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それでは居抜きのデメリットを幾つか挙げてみたいと思います。

前の店舗のイメージを引きづる場合がある:前のテナントがなぜ閉店したのかは大事なポイントだと思います。

特に経営不振で閉店した場合、その居抜きで開業したとしても内装が以前と同じであったり設備が同じであれば

前の店舗のイメージをそのまま持たれかねません。展開にも一工夫が必要です。

設備品のリースが残っている場合がある:前のテナントの設備にリース契約が結ばれていてまだそのリース残が残っ

ていたら注意が必要です。前のテナントが処理していくのか、リースの名義変更をするのか、どういう手続きを

取るかで場合によっては大損する可能性もあります。前テナントの意向によっては設備品の譲渡を求める場合

(造作譲渡契約・このケースは多いです)や設備のリース残を支払いを打診してくる場合もあり、その設備との劣化

状態と金額の兼ね合いも検討する必要があります。

自由なレイアウトが困難:居抜きは内装などをそのまま使えるというのが大きなメリットですが、逆にいえば

内装や設備をある程度そのまま引き継ぐという事です。自分好みにレイアウトやデザインを変えたいという事で

あれば居抜きは向かないかもしれません。

設備などの老朽化:新品よりも中古の方が故障するリスクが高くなるのは当然です。何年前くらいに購入した

ものなのか、リース残はあるか、譲渡費用が妥当な金額か、修理業者の手配はどこか、再度購入する場合の想定費な

ど綿密な計算が必要です。

造作譲渡の危険負担・売主の瑕疵担保責任の免責

瑕疵担保責任とは、例えば設備品を譲渡された場合、譲渡された時には気付かなかったけれど後になって

故障している事に気が付いた、なんて可能性もあります。通常であればそれは前テナントの責任になりますので

前テナントが修理費用なりを支払うのが普通ですが、売主に瑕疵担保責任の免責が契約書に明記されていれば

その費用は自分で支払うことになってしまいます。

また危険負担ですが、例えば上記の設備品が引き渡しの時までにどちらの責任でもなく故障してしまったという

場合もあります。この場合前テナントの責任になりそうな感じもしますが、民法はちょっと独特で通常は自分の

負担になります。契約書でどのような取り決めになっているか確認は必要です。

解約期間を過ぎても造作をそのまま残しておいてOK?

通常、3~6か月の解約期間を過ぎても借り手が見つからない場合、原状回復としてスケルトンの状態にして

戻すのがテナントの役割です。そもそも造作の譲渡は大家さんが認めていない場合も多くあります。

しかし設備品の劣化具合や内装の状態によっては大家さんがその造作を次のテナントに売る事を目的として、

原状回復をしなくても良い、とする事があります。ずっと売れなければ処分を考えるなり、値段を低くするなり

します。不動産屋もその造作を売る事によって数%くらいの手数料が得られる場合もあります。

 

不動産屋の手数料

さて不動産屋の手数料についてですが、中には「造作譲渡売買」や「居抜き物件売買」によって手数料を

売買金額の5~10%くらい取る不動産会社も多くあります。

また純粋に仲介手数料のみをもらう不動産会社もあります。

考え方は人それぞれだと思いますが、造作の状態や物件の状況によって各々譲渡費用や手数料の折り合いを考えて

工面されるべきだと思います。

閉店するお店にとっては資金繰りも厳しい状況の方も多いと思いますので、解約期間を短くして保証金のロスを

なるべく短くするのであれば、譲渡価格を最初から低めに設定し、早めに次のテナントへ繋げる工夫も必要だと

思います。

また不動産屋と契約を交わす際に契約形態にも注意しておきたいものです。普通賃貸借であればさほどの問題は

ないかと思いますが、定期借家契約の場合にはよく考えて契約をする必要があります。

定期借家契約はその名の通り、契約期間が定められておりその期間が到来すれば契約は終了します。もちろん

貸主との合意が取れれば再契約する事は可能ですが、期間満了にて店舗を閉める事を考えて開業しなければ

なりません。契約期間が短ければ採算が合わないままに店舗を閉めなくてはならない事も考えられますし

店舗の業績が悪くなって中途解約をする場合であれば違約金や残りの残存期間分の賃料を支払わなくては

ならない可能性も出てきます。契約書に中途解約の点も盛り込んでおく必要も出てくる事になります。

 

居住用の賃貸借契約は借主の保護をするウェイトが高いように思いますが、事業用とする場合には貸主と借主は

対等の関係だと思って契約に望んだほうが良いかと思います。

いずれにしても自分の足で幾つもの不動産会社を訪ね、数多くの物件を見て回り、100ある内の1つである

自分の本当の希望物件に巡り会いたいものですね。

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